第13章 修学旅行の時間!
ほどなく、莉桜ちゃんと不破さんが帰ってきた。
「ビッチ先生まだ二十歳ィ!?」
片岡さんが驚いたように言った。
大人の恋バナの始まりだ。
「経験豊富だからもっと上かと思ってた」
「ねー」
「毒蛾みたいなキャラのくせに」
ビッチ先生はお酒を手にドヤ顔。
「それはね、濃い人生が作る色気が…誰だ今毒蛾つったの!!」
ビッチ先生や皆の周りにはお土産の団子や八つ橋、千枚漬けがびっしりと置いてある。
わあ……私の前の学校はお土産食べるのダメだったからな…さすが私立。
「女の賞味期限は短いの」
ビッチ先生は千枚漬けを手に取りポリポリと食べた。
「あんた達は私と違って…危険とは縁遠い国に生まれたのよ。感謝して全力で女を磨きなさい」
皆が顔を見合わせてボケッとした顔をする。
「ビッチ先生がまともな事言ってる」
「なんか生意気〜」
「なめくさりおってガキ共!!」
ビッチ先生はキレ気味に言った。
すると矢野さんが手を挙げて笑いながら、
「じゃあさじゃあさ、ビッチ先生がオトしてきた男の話聞かせてよ」
「あ、興味ある〜」
と倉橋さんも手をあげる。
するとビッチ先生は余裕のある笑みを浮かべた。
「フフ、いいわよ。子供にはシゲキが強いから覚悟なさい」
ビッチ先生は窓際に座り直した。
「例えばあれは17の時…」
皆がゴクリとつばを飲む。
その時、微かに音がした……気がした。