第13章 修学旅行の時間!
「…とくに何も。殺せんせー、ありがとうございました」
神崎さんは感謝を忘れない。
でも……今のありがとうは、いつも言う『ありがとう』よりも、重く、明るい意味がこもっているだろう。
茅野ちゃんは横で含みありげに笑う。
「いえいえ、ヌルフフフ。それでは旅を続けますかねえ」
殺せんせーは事も無げにウキウキした様子で笑った。
全く、頼りになるから殺しにくい。
……ってそういえば。
私、殺せんせーを単独で殺しに行った事ないな。
マンガでいつも読んでたし、訓練もやってたからやってる気分だったけど、1回もやってない。
この旅行中に、1回殺しに行ってみるか。
私は心の中でそう決めて、みんなの後を小走りでついていった。