第13章 修学旅行の時間!
避けるだけなら、出来る、かも……。
「渚君後ろに走って!」
「え!?」
このままじゃこいつらにやられる……!
話を変えちゃだめとか考えてる暇はない!!
私は高校生の集団の前にたった。
渚君がまだこちらを振り返る。
「……はやく!!」
私ももうこいつらからこれ以上は目を離してられない。
「おい、こんな女いたか?」
「新幹線では見なかったな」
避けるだけ、避けるだけ……!
するどく繰り出されたストレートパンチをしゃがんで避ける。
……だが。
3対1。
さすがにキツかった。
簡単に足元をすくわれ、転ぶ。
遠くで渚君もやられてるのが見える。
……最悪だ。
私は薄れゆく意識の中、渚君が倒れるのを見た。