第13章 修学旅行の時間!
次の駅にて。
殺せんせーは汗だくで乗ってきた。
「いやぁ疲れました。目立たないよう旅するのも大変ですねぇ」
どう考えても自分のせいだ……と言いたいが黙っておく。
「そんなクソでかい荷物持って来んなよ」
「ただでさえ殺せんせー目立つのに」
その通り。
私は腕組みしてうんうんと頷いた。
「てか外で国家機密がこんなに目立っちゃヤバくない?」
「にゅやッ!?」
「その変装も近くで見ると人じゃないってバレバレだし」
その会話を近くで聞いていた菅谷君が、きりを持ち出して何かをいじり始めた。
少しの時間のあと、
「殺せんせー、ほれ」
とそのいじっていたものを投げた。
「まずそのすぐ落ちる付け鼻から変えようぜ」
殺せんせーが菅谷くんが作った付け鼻を受け取って着ける。
「…おお!! すごいフィット感!!」
菅谷君はカッターを片手に軽く投げると、
「顔の曲面と雰囲気に合うように削ったんだよ。
俺、そんなん作るの得意だから」
と得意げに笑った。