第1章 まさか!私がトリップ!!?
「それは、私がどうなるかも描いてある……という事ですよね?」
少し迷ったけど素直に言うことにした。
「……勿論です。私は…あなたの未来を知っています」
私は殺せんせーの真ん丸な目を見て言った。
「それを私や烏間さんに言う気はありますか?私達からすると、未来の話を」
「……?」
この質問は…どういう意味だろう。
普通に答えればいいのかな。
「…………私は『暗殺教室』が大好きなんです。
だから、この世界を変えたくない、そのためには一刻も早く帰らなくてはならないんです。
だから…言いません。何があっても」
フムフム、とにこやかに言う殺せんせー。
「この先をいわないならより信用出来ないじゃないか!」
ダンっ!と机を叩く烏間先生。
「まあまあ烏間さん、落ち着いてください。私の目に東尾さんが嘘をついているようには見えないんですよ。……あなたも、しっているでしょう?」
これは……殺し屋死神としての…経験から?
言葉につまる烏間先生。
「それに少なくとも家に帰れない事情があるのでしょう。だったらこのクラスで一緒に生活すればいいじゃないですか」
「お、お願いします!! ……ってえ!!?」
私はグルンと首をふって殺せんせーの方を見た。
「だってそうでしょう? 野宿するつもりですか? まさか初対面の人の家に押しかける訳にも……」
「いや、あの私は! ただ、帰る方法が知りたくて!!」
「それなら尚更防衛省からの太いパイプをもつ烏間先生の力が必要でしょう。情報も技術もあるでしょうし」
「む、むむっ……」
確かに殺せんせーの言う事は正論だ。
「う、うーん…………」
「……一つ条件をつけよう」
悩んでいる私に、はぁ、とため息をついてそっぽを向きながら烏間先生は言った。
「このクラスで生活するのに必要な条件を…満たせ。話はそれからだ。君は未来が分かるのだろう?なら俺の言うことも分かるはずだ」
必要な……条件?
それって…………