第11章 集会。
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「先行ってるぞ渚!」
集会が終わって、私達はまた校舎に帰る。
この先のトラブルが起こるのを知ってるけど……それは渚君1人で解決出来るだろう。
「いこ、杉野、京香!」
「ちょっと待ってよ」
「え?」
私達とは違う声。後ろを振り向くと。
「……誰?」
「東尾さん、こいつら本校舎のやつ!」
杉野くんがあわてて耳打ち。
「さっき聞こえちゃったのよね、腹立つって」
4人程の男女グループ。
「E組に転校してきたからここの学校のシステム知らないかもしれないけどさぁ、その言い分、ここじゃ通らないから」
若干馬鹿にしたような言い草に笑う3人。
……うん、やっぱり腹立つよね。
「いいよ東尾さん、行こう」
「うん……京香、帰ろ」
そうした方がいいのは分かってるんだけど……
やっぱり、押さえられない!!
「……E組があんた達より有能な事も、知らないのにね」
にこやかに、にこやかに。
「……は?」
本校舎の人はぽかんとしてるので、私はその隙に振り返って、
「かーえろ、杉野くん、茅野ちゃん」
にこっと微笑んだ。