第10章 巨乳は味方か敵か
次の日。
英語の授業。
ビッチ先生の授業だ。
しかし昨日とは違う空気が流れていた。
ビッチ先生が苛立たしげにタンっと何度もタブレットを叩く。
「あはぁ、必死だねビッチねえさん。『あんな事』されちゃプライドズタズタだろうね〜〜」
カルマ君が笑いながら言う。
「先生」
重い空気を払うように磯貝くんが言葉を発した。
「…何よ」
「授業してくれないなら殺せんせーと交代してくれませんか? 一応俺等今年受験なんで…」
よく言った磯貝くん!! 前を見れば頷く生徒も何人か。
しかしビッチ先生はそれを一蹴した。
「はん! あの凶悪生物に教わりたいの?
地球の危機と受験を比べられるなんて…ガキは平和でいいわね〜」
……違う。
私は置いといて、皆は違う。
皆は、『地球がこの先も無くならない』場合を考えて、勉強したがってる。
どっちも比べるもんじゃない。
何度も何度も読み返したマンガをもう1度脳内でめくる。
……読み返せたから、この意見を持てたのかもしれないけど…。