第10章 巨乳は味方か敵か
皆は烏間先生の言葉に引き下がった後、少しやるせない気持ちで銃を持った……のだが。
すぐにそれは中止された。
私達の銃声とは違う、重々しい銃声が倉庫から響いたからだ。
「え!? 何……これ!?」
「ビッチねえさんのやつだ!!」
「でもこれ俺らがいつも使ってる銃の音じゃないだろ!?」
こちらにも聞こえるけたたましい音はしばらく鳴り続いた。
「……殺れると思いますか、ビッチねえさん」
愛美ちゃんが私と茅野ちゃんをみて言ってきた。殺れない。……とは断定して言えないので。
「まあ……あの銃の種類と、だれが撃ってるかによるんじゃないかな」
と言った。
ふ、と銃の音が止んだ。
数秒後。
「いやああああ!!」
というビッチ先生の声とヌルヌルという触手の音。
「な、何!?」
「銃声の次は鋭い悲鳴とヌルヌル音が!!」
また音がしない間を挟んでビッチ先生の悲鳴。
「いやああああ」
みんなは半困り状態。
「いや…あ…」
ビッチ先生の声が弱まるが、ヌルヌル音は止まない。
「めっちゃ執拗にヌルヌルされてるぞ!!」
「行ってみよう!!」
私達が倉庫に到着すると同時に、殺せんせーが倉庫の扉を開けて出てきた。
「!」
殺せんせーは別段いつもと変わらない。