第10章 巨乳は味方か敵か
英語の授業(という名の自習)をして、昼休みをはさんだら次は体育だ。
「あー、私射的苦手なんだよねえ」
茅野ちゃんと愛美ちゃんに私はぼやいた。
「大丈夫だよ〜京香結構器用に何でもこなすじゃん! こないだの烏間先生のやつだってさ。一番自主的に訓練してんの、京香だから出来たんだよ」
「褒められると悪い気はしないけど…あれはたまたまだよ。私が烏間先生にナイフ当てられるのなんて未だに2分の1くらいだし」
「それでもすごいです! 私まだ全然当てられなくて……」
3人で話していると、三村君が何かに気付いたのか後ろを振り向いた。
「…おいおいマジか。2人で倉庫にしけこんでくぜ」
「…なーんかガッカリだな、殺せんせー。あんな見え見えの女に引っかかって」
片岡さんが代表して烏間先生に宣言。
「…烏間先生。私達……あのひとの事、好きになれません」
烏間先生も渋い顔で、
「…すまない。プロの彼女に一任しろとの国の指示でな。だが……わずか1日で全ての準備を整える手際、殺し屋として一流なのは確かだろう」
と言った。
……でもビッチ先生は忘れてるし、知らない。
この暗殺は、相手が限りなく人ではない事。
そして、その相手は必ずアサシンに手入れをする、って事。