第1章 まさか!私がトリップ!!?
暗殺教室における重要人物……殺せんせーが、最後に死んでしまうことも。
「……」
私は思わず黙りこくった。
ほんとうに、ここは椚ヶ丘中学校……なのだろうか。
本当なら、私はすぐに帰る方法を考えなくてはならない。バックに入っていたはずのファンブックはいつのまにか消えている。
「この世界には暗殺教室っていう本がないから、でいいのかな…」
ファンタジーなど一切信じたことはなかった……けど。
この状況はそう説明するしかない!!
ふと気付くと下の方から騒がしい声が聞こえてくる。
私は思わず木陰に隠れた。
「…あー本校舎疲れたな」
「まあまあ。頑張ればあそこに戻れるんだろ?」
「やだよ、もう…あんな中に戻れないよ」
「集会毎月あるのかなー」
「茅野ちゃん、今日から宜しくね〜」
「うんっありがとう宜しくー!」
たくさんの生徒達が山を登って旧校舎に入ってゆく。
その顔は確かに。
「……3年、E組…。」
磯貝悠馬君、片桐メグちゃんを先頭に…赤羽業君を除く3年E組が来る。
……確かに物語上、茅野ちゃんは3年の早めに転校してきたはず…それに紛れも無く、話してるのは3年E組張本人達…。
「本当に、本当に……来ちゃった…の?」
私は耐えられずに座り込んだ。