第4章 Be with you
席に座ると
「智くん?ごめんね?」
「なんで謝るの?」
「なんか機嫌悪そうだから…」
翔くんが眉毛を寄せた。
「そんなことないよ?」
「そう?ならいいけど…」
「後輩とよく飲みに行ってんの?」
「誘われれば行くよ
自分からは誘わないけど」
「増田、なついてんね?」
「あぁ、最近多いかな?
よく連絡くれるし
やっぱりなつかれれば可愛いよね?」
「そう?」
ぶっきらぼうな返事になってしまった。
自分で話を振ったのにやっぱり面白くない…
「智くんも最近後輩連れて飲みに行ってんでしょ?」
「まぁ、たまに…」
そうなんだよな…俺だって最近は後輩と飲みに行くようになったんだ。
翔くんが他の人と飲みに行ってるのも知ってる。
なのになんでこんなモヤモヤすんだろ…
話が止まったからか翔くんがメニュー見ながら聞いてくる。
「何か食べたいものある?」
「なんでもいい…」
「じゃあ、適当に頼むね?
飲み物はビールでいいんでしょ?」
「うん」
飲み物と食べ物が運ばれてきた。
食べ物は旨いし、ビールも旨い。
なのに今日はいつもみたいに楽しくない…
いつも翔くんと飲むときは楽しいのに…