第3章 One Love
今日はレギュラー番組の収録で5人揃った。
が、相葉さんは大野さんの近くをキープし、楽しげに日常会話をしている。
悪気はないんだよな~。
相葉さんは相葉さんで自分の想いを素直に出しているだけなんだ…
ただただ大野さんの近くにいたい。それだけ…
大野さんから相談がないところをみると、大野さんの嫌がることもしてないみたいだし。
ほんとに好い人なんだよな~。
だからこそ翔さんは相葉さんに大野さんを任せようとしてるんだ。
「はぁ~」
前を歩いてる相葉さんと大野さんを見て思わず溜め息が出てしまった。
「なんだよ、ニノ
溜め息なんて」
横を歩いていた翔さんが心配してくれる。
あなたたちを思ってなんです、なんて言えるわけもなく。
「なんでも………」
なんでもない、と答えようとした時に翔さんが突然走り出した。
えっ?なに?
「危ないっ‼」
スタッフの叫び声がした。
翔さんが走って行った方を見ると、セット脇に置いてあったパイプが数本、前を歩いていた相葉さんと大野さんに向かって倒れていった。
ガランッ!ガシャンッ!
「リーダー!相葉くんっ!」
後ろを歩いていた潤くんが叫びながら俺の横を駆け抜けていった。