第3章 One Love
そう奇蹟なんだよ。
日々多くの人たちと出会ってその中で自然に引かれ合っていくなんて。
しかも何年も何年もその気持ちが変わることなく。
そしてこれからもその想いは変わらないと言い切るふたり。
お互いがお互いしか必要としていないのに…
お互いを想いすぎて求め合わないんだ…
そんなふたりが結ばれないなんて、切なすぎるだろ…
「…ニノ、どうした?」
「え?」
大野さんが困惑顔で俺の顔に手を伸ばす。
「…お前、泣いてるよ?」
知らない間に涙が溢れてた。
「あ、ごめんなさい…」
「よっぽど好きだったんだな
その人のこと」
「……えぇ、大好きでした……
いいえ、今でも大好きです
だから絶対幸せになって貰わないと…」
潤くんのマンションへ帰り大野さんの気持ちを伝えた。
「ん~、そっかぁ
リーダーが相葉くんと付き合わないって決めてるのは救いだけど
翔くんの場合それだけでリーダーと付き合うってならないよなぁ」
「そうなんですよ
最終的には相葉さんが大野さんに気持ちが無いってならないと無理だと思うんですけど
正直難しいですよね…」
「俺たちが勝手に相葉くんに話すわけいかないしなぁ」
「そうですね…
せめて翔さんが大野さんのことを好きだってわかれば相葉さんは引くとは思うんですけど…」
「翔くんがそれを上手く隠してるからなぁ
あーっ!焦れったい!」
何もいい方法が見つからないまま相変わらす相葉さんは大野さんにベッタリな日々が過ぎていった。