第16章 リフレイン
〈おまけ 楽屋のナイショ噺〉
その日の仕事はライブの打ち合わせ。
優しくするなんて言ったはいいが、結局あの後、優しくなんかしてあげられなかった。
思いっきり疲れきった翔ちゃんを心配しながらミーティングルームへ向かう。
大「翔ちゃん、ごめんね」
櫻「もういいから…俺も止められなかったし」
翔ちゃんが少し頬をピンクに染めはにかんだ。
大「ねぇねぇ、それって気持ち良かったってこと?」
櫻「…そういうことハッキリ聞くなよ…」
真っ赤に染まった顔は肯定の意味と捉えていいんだよな。
大「翔ちゃん、可愛い」
櫻「あのさ、それ止めない?」
大「なんで?可愛いから可愛いって言ってんじゃん。何が悪いの?」
櫻「そう言って貰えるのは嬉しいんだけど、いい年したおじさんふたりが可笑しいでしょ?」
大「年なんて関係ないよ、翔ちゃんは何歳になっても可愛いよ?」
櫻「そんなことないよ」
大「いーや、可愛い。俺がそう思うんだから可愛いのっ!」
櫻「でもね…」
大「可愛いっ、可愛いっ、可愛いっ」
櫻「智くん…」
困り顔してる翔ちゃんも可愛いっ。
二「なに騒いでるんです、おじさん。翔さんが困ってるじゃないですか」
大「あ、おはよ。ニノ、相葉ちゃん」
相「おはよ。大ちゃん、翔ちゃん」
振り返ると、爽やかなスマイルを見せる相葉ちゃんと、呆れ顔のニノが後ろに立っていた。
二「おはようございます」
櫻「おはよ」