第16章 リフレイン
「何か考えがあるの?」
「うん。次にアニキ会がある時は俺も参加させて?」
「え?智くんも?」
なんか意外な答え。俺が何か策を取るんじゃなくて、智くんが何かするってこと?
「駄目?」
「あ、ううん。駄目じゃないけど、ちょっと吃驚したから。智くん、あまり後輩と飲みに行かないでしょ?」
「うん、たまにしか行かない。でも、今回は翔くんを守る為だから」
そんなセリフを言いながら、ニコッと微笑まれるとドキドキしちゃうよ…
勘違いしちゃダメなのに…必死に想いを隠してるのに…まぁ、松潤にはバレてたけど…
「で?今度はいつあるの?」
「3日後にある」
「そこには上田も来る?」
「うん。来るよ」
「それなのに別の日も誘ってきたの?」
「…うん。俺の予定が埋まる前に、早めに連絡してくるみたい」
「はぁ~、マジなやつだな…」
智くんが溜め息を吐いた。
「俺さ、自分が男の人からそういう目で見られるなんて思ってもいなくて…でもこの前、松潤から言われたんだよ。今までもあったからね、って…だから、気を付けなよって、それなのにこんなことになって…」
まさかプライベートのことで智くんに迷惑かけちゃうなんて。
「しょうがないよ…普通、男が男から好意を持たれるなんて思わないっしょ」
「だよね…」