第16章 リフレイン
予約した店に着くと参加者は全員揃っていた。
「あ~やっと来た、兄貴遅いっすよ」
部屋に入るなり風磨が俺にツッコんでくる。
「わりぃわりぃ、松潤と話してたら遅くなった」
謝りながら席に着くと上田が風磨を睨んだ。
「お前っ、アニキになんて口きくんだ!アニキは忙しいなか俺たちに付き合ってくれてるんだぞ!」
「あ、はい…スミマセン…」
上田に怒られシュンとしてしまった風磨。
個人的な付き合いは上田より長いし、家に呼んだりもするから、どうしてもフランクに成りがち。別に俺もその事は気にしてないんだけど、俺の事を崇拝といってもいいくらい尊敬してる上田にはそれが気に入らないらしい。
「上田、遅れた俺が悪いんだから風磨を責めるな。それと、お前ももっと俺に対して気軽に接しろよ」
「いやっ!そんなっ!アニキと気楽になんて…」
「せっかくさぁ、こうして集まってんだから、俺もお前たちともっと仲を深めたいし。いつまでもそんな堅苦しい態度止めようぜ」
「でも…」
「俺がそうして欲しいって言ってんのに、言うこと聞けないのか?」
「いえっ!聞けます。わかりました、アニキがそう言ってくれるなら、俺ももっとアニキとの仲深めたイッス」
「おうっ、これからもよろしくな」
そう言って上田に笑い掛けると上田も嬉しそうに微笑んだ。