第16章 リフレイン
「好き勝手ってどんな感じに飲んでるの?」
「ん~、肩組んできたりとか、エスカレートすると抱きついてきたりする奴もいるよ。尊敬する先輩だったらそんなマネ出来ないだろ?」
俺だって先輩と飲むことあるけど、畏れ多くてそんな態度とれない。アイツらは俺を先輩扱いしてないからそんなこと出来るんだよな。だから俺もそんなに気構えないで飲めるんだし。
「それダメなやつだろ…」
「何が駄目なんだ?そりゃさ、先輩相手にそんなことやってる奴を見たら注意するかも知れないけど、俺の場合は何度も集まってる奴らだし、俺が気にしないんだから問題ないだろ?」
「あのね、翔くん。その『何度も集まってる奴ら』の中に、翔くんを恋愛対象として見てる奴がいるよ?そんな奴らに好き勝手やらせてたら、そのうち勘違いされて襲われちゃうよ?」
「ははっ、まさかっ!俺のことそんな目で見る物好きどこにいるんだよ」
「はぁ~、わかってないなぁ…」
松潤が盛大に溜め息を吐いた。
「なにが…」
「あのさぁ、翔くんって今までもそういう目で見られることあったかんね?」
「えっ⁉嘘だろ?」
そんなの知らない…ってかほんとにそんなことあったのか?
「ほんとにわかってないんだなぁ…ま、それが翔くんらしいんだけど」
そう言うと苦笑いをした松潤。
「今だから言うけどさ、俺もその一人だから」
「……へっ?」