第16章 リフレイン
「そんな驚かなくてもいいでしょ」
「イヤ!普通驚くだろ!いつの間にそんな関係になってたんだよ」
「ん~、5年くらい前?」
「いいえ、もう7年です。そんないい加減な記憶でよく人の事『愛してる』なんて言えますね」
「年数なんて関係ないでしょ?俺がニノを愛してることには変わりないんだから」
「7年…全然気が付かなかった…」
半分放心状態の大野さん。
「大野さんらしいですけどね」
「でもしょうがないよ、ニノが外ではクールな態度取ってるし、周りに知られても困るしね」
「大変だったろ?今まで」
「んー、大変なこともあったけど、それでもニノを離したくない想いの方が強かったから頑張れたよ。
だからさ、大ちゃんももう一押し頑張ってみなよ。手に入れた幸せは、かけがえのないものになるから」
「何を偉そうに…あなたを手に入れたのは俺でしょうが…」
「えっ!ニノが相葉ちゃんを好きになったの⁉」
「その言い方はちょっと語弊がありますけど…お互い好きだったんですよ。なのにこの人何もアクション起こさないから、仕方なく俺から仕掛けたら簡単に落ちました」
「てへっ…だってニノちゃん超色っぽいんだもん。我慢出来ないじゃん」
「余計なことは言わないっ!」
「は~い」
「と言うことで、大野さん」
「はい?」
「我々のことどう思いました?」
「えっと…すっげぇ驚いたけど、なんかすんなり納得出来た。ふたりが一緒にいるのって自然だもんな…」
「あなたと翔さんも自然ですよ?」
「俺たちも?」
「そう…だからあの人の止まり木になってあげてください」
「止まり木?」
「翔び続けてる翔さんには、休む場所が必要なんです」
「そうだよな…」
「俺たちはお互いが止まり木なんですよ。片割れが疲れてるときは、もう片割れが止まり木になる。だからね、おふたりにもそうなって欲しいと思って、大野さんに自分の気持ちを知って貰いました」
「うん、サンキュー。俺、頑張ってみるよ」
これでこちらは一安心。あとは翔さん側がどうなるか…