第16章 リフレイン

「あんなに好意を寄せられると、どういった意味の好意かイチイチ考えないんでしょうね？」

「どういうこと？」

俺の言葉に相葉さんが首を傾げる。

「だからぁ、好意って一言で言っても意味が違うってことですよ。潤くんのように兄貴的念なのか、後輩たちが慕ってるように先輩としての尊敬の念なのか、はたまた恋人にしたい恋愛の念なのか…」

「あ～、そう言うことね」

納得したように頷く相葉さん。　

「最初は先輩として尊敬してても、上田のようにあれだけ心配されて優しくされれば、恋に変わってもおかしくはないでしょ？」

「うんうん」

俺と相葉さんの会話を黙って聞いてるけど、段々と表情が険しくなってきてる。さて、そろそろ仕掛けるか。

「で、そこのおじさんはいいんですか？このままで」

「へ？」

突然の俺の問い掛けに、驚きの顔をした大野さん。

「あなた、あれだけ心の声漏らしておきながらまだ気が付かないんですか？」

「心の声？」

「今日の大野丸のVTR観た時、俺とニノと松潤で顔見合わせて苦笑いしちゃったけどね」

「今日のブイ？何かした？俺」

「あなた、しらす食べながら『翔ちゃんが好きなんだよなぁ、食べさせたい』って言ったでしょ」

「あ～、そんなこと言ったな。でもそれが何か？あの時、そう思ったから言っただけだけど…」