第3章 One Love
収録が終わって楽屋に戻った。
「大ちゃん、帰る用意できた?」
「うん、大丈夫だよ」
「なに?2人で出掛けんの?」
松潤が驚いた。
そうだよな~、普段メンバーの誘いって断ること多いし。
「そう!」
相葉ちゃん本当に嬉しそうだな。
「なんで⁉」
ニノ?
「大野さん今までメンバーと2人で出掛けるなんてしなかったじゃないですか⁉」
「ん、なんとなく?」
「なんとなくってなんですか⁉」
「どうしたんだよ、ニノ?」
「だから、なんで相葉さんなんですか?」
「誘ってくれたから」
なんでそんなにむきになってんだよ?
俺と相葉ちゃんが一緒に出掛けちゃ駄目なのか?
「ニノ…智くん困ってるよ?」
「だって…」
うつ向いてしまったニノ。
ちょっと泣きそう?
「2人ともいってらっしゃい」
翔くんが笑顔で見送ってくれた。
胸がズキッとした…
翔くんは何も感じないんだろうな。
俺が誰かと出掛けても…
「じゃあ、お疲れ~
行こ?大ちゃん」
「…うん」
何か悪いことをしてるみたいな錯覚に落ちた。
相葉ちゃんと飲みに行くだけなのに、なんでニノはあんなに怒ったんだ?
「大ちゃん?」
「……」
「大ちゃん!」
「あっ、ごめん」
「どうしたの?」
「いや、ニノなんで怒ったのかなって」
「自分がいつも断られてるからじゃない?」
そんなことない。
ニノに誘われるけど、俺が断るのわかってて誘ってきてるんだ。
ニノも本気じゃなくてもはやネタに近い。
なんで今日は……