第13章 pray
ライブツアーが終わって一週間ちょっと…俺の中で少しずつ気持ちの整理がついてきた。表だって智くんと松潤の関係性が変わったように見えないのが助かったかな。
「おはよ~」
「おはようございます」
今日はレギュラー番組の収録日、いつもの如く楽屋で新聞をチェックしたら相葉くんとニノが一緒にやって来た。
「おはよ、今日は一緒に来たんだね」
「うん、昨日ニノの家に泊まったから」
「相葉さん!そういうことメンバーの前で話さないでください」
事も無げに言う相葉くんに対して慌てて止めるニノ。
「なんで駄目なの?」
「なんでって…あくまでプライベートなことでしょ?仕事場で話すことじゃない」
「いいじゃんニノそこまで徹底しなくても…確かに仕事仲間だけどさ、それだけの関係でもなくない?なんかハッキリと線引きされると寂しいよ…それにこの前は俺の目の前で抱き合ってたじゃん」
「あ、あれは、その…気の迷いというか…」
「いいじゃんニノ、翔ちゃんだってこう言ってくれてるんだから」
「わかりました…でも程ほどにしてくださいよ?相葉さんの場合余計なことまで話しそうなので」
「オッケー、程ほどね」
「なんか怪しいですけど」
「ははっ、信用ないな相葉くん」
「普段の行いが悪いんですよ」
「酷~いニノ~」
なんて言ってるけどふたりとも笑ってる、お互いそんなこと思ってないんだろうな。
「それより翔さん、明後日って予定あります?」
明後日…智くんの家にお邪魔する日だ。
「あ、うん予定あるけど、何かあった?」
「いいえ、予定が入ってるならいいんです」
「なんだよ、気になるな」
「ほら、クリスマスイブの日ひとりで寂しいって言ってたから…もし明後日ひとりなら一緒に飲みにでも行こうかな、って思ったんですけど一緒に過ごす人が居るなら大丈夫です」
「なんで明後日?仕事一緒じゃないよね?イブの日の穴埋めなら今日とかでよくない?」
「は?ちょっと待って翔さん、明後日ってなんの日かわかってます?」