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片恋 《気象系BL》

第2章 Kiss からはじめよう


ふふっと笑う俺を見て智くんの顔がまた緊張したように見えた。

「…翔くん?」

目を見つめられる。

「なに?」

「…あの…」

「どうしたの?」

「…キス…していい?」

「…けほっ」

急に聞かれて吃驚した。

「…ダメ?…」

悲しげに眉毛を下げる。

「そういうのって聞くこと?」

「えっ?だってさっき許可なくしたって言ってたから…」

「あの時と今とじゃ状況が違うでしょ?」

「じゃしていいの?」

「もう!こういうのって雰囲気大切なんじゃないの?」

少し怒りぎみに言うと

「だって翔くんが可愛いこと言うからキスしたくなっちゃったんだもん!
でも無理にしたらいやかなって…」

…どこまで優しいんだよ…

「…いいよ」

「いいの⁉」

パッと嬉しそうな笑顔に変わる。

「いいけど、これからはイチイチ聞かないでね?」

「うんっ‼」

そんな喜ばないでよ。こっちが照れるわ。

智くんの手が肩に乗る。

そっと近づき智くんの唇が俺の唇に軽く触れて離れた。

智くんを見ると満足そう。

「やっと起きてる翔くんとキスできた…」

「それはこっちのセリフでしょ?
2回とも突然されたんだから」

笑ってそう言うと、智くんはばつの悪そうな顔をした。

「…ごめん…2回じゃない…」

「…はっ⁉」

「…翔くんが泊まった時は毎回してた…」

「…へっ?」

「ほんとごめん‼我慢できなくて‼」

もう何も言葉が出ない。そんな俺を見て怒ったと思ったのか、床に土下座をして謝ってきた。


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