第10章 always
「そうだね…そこまで考えてなかった…
相葉くんとニノのお陰で気がつくことができた…
あのふたりには感謝だな
まさか相葉くんに説教される日がくるとは思わなかった」
「俺も思わなかったよ…貴重なもの見れた」
ふふっ、とふたりで顔を見合わせて笑った。
「さ、飯食お…翔くんのこと早く休ませてあげたいし」
「うん」
ご飯を済ませ翔くんに薬を飲ませた。
食べたものの片付けを終わらせ
「じゃあもう俺部屋に戻るからゆっくり休んで…明日の最終日頑張ろうね?」
翔くんに向かってそう言うと
「…帰っちゃうの?」
寂しそうな目で俺を見る…
そんな目で見られたらまだ一緒にいたくなっちゃうよ…でも翔くんを休ませないと。
「帰るよ?翔くんも早く寝てね」
「…もうちょっとだけここにいてよ」
そんなおねだりしてくるなんて、今までの翔くんにはなかったな…
思わず顔が緩んでしまう。
「いいよ…じゃあ翔くんが寝るまでいてあげるから、もう布団に入って?」
翔くんが嬉しそうに微笑んだ。
その時携帯がなり画面を見ると、相手はニノからだった。
「ニノから電話だ、なんだろ?」
通話をタップする。
「もしもし?」
『お疲れさまです、大野さん。
まだ翔さんのところにいます?』
「いるよ、なにかあった?」
『今、潤くんと話をしてたんです。
そしたら、おふたりにちゃんと謝りたいって…
私もその方がいいのかと思ったんですけど、翔さんの具合次第かなと』
「そっか、けじめつけさせた方が松潤の為だな…
少しだったら大丈夫だよ、松潤連れて来いよ」
『ありがとうございます。ではすぐに行きますので』
電話を切り、翔くんに松潤が謝罪に来ることを伝えた。
「…謝る必要ないのに…
松潤に辛い思いさたの俺なのに…」
「だからこそ話聞いてあげよ?
あいつをこのままにしておく事の方が辛いよ」
「うん、そうだね…」