• テキストサイズ

片恋 《気象系BL》

第10章 always


「…智くん…最後にもうひとつ我儘聞いてくれる?」

「なに?」

腕の中の翔くんを見た。

翔くんはゆっくりと俺を見ると…

「…俺のこと……抱いてほしい…」

「翔くん?」

「狡いのは分かってる。智くんを選ばなかったのに…
でも、最初は本当に好きな人に抱かれたい…」

俺のことをじっと見詰めたまま、目を逸らさない翔くん。

本気なんだね。

俺はそっと翔くんに口づけた…

「いいよ…でも、狡いなんて思わないで…
余計なこと何も考えないで、翔くんとただ愛し合いたい…」

「ありがと…智くん…」

翔くんが俺の首に腕を巻き付け、抱きついてきた。

翔くんの背中に腕を回し、ぎゅっと抱きしめる。

「翔くん…愛してる…
今は俺のことだけ見てて…」

腕の力を抜き、翔くんと見詰め合った。

「うん…智くんのことだけ見てる…
一生忘れないように…全部覚えておくから…」

どちらともなく近づく唇…

初めて深く交わるキスの甘さに、それだけでくらくらする。

絡まり合う舌と舌に、呼吸もままならなくなってきた。

「ふっ…ん…」

翔くんの喘ぎ声に煽られ、更に深く舌を絡めて吸い上げた。
そのまま離れると、薄く開いた唇から除く舌先がやけに色っぽい…

一度きりの行為…翔くんを大切に扱いたい。
全てを記憶に焼き付けたい…

翔くんの手を取り立ち上がった。

「翔くん…ベッドにいこう…」

手を繋いだままベッドに上がり、再びキスをする…
そのまま覆い被さるように、そっと翔くんを押し倒した。

首筋にキスを落とす…跡を残さないように軽く吸い付いた。

「あっ、ん…」

それだけで翔くんの体はビクッと動く。

シャツに手を掛け脱がせると、白く滑らかな肌が現れた…

何度夢見ただろう…この肌に触れることを…
/ 592ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp