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片恋 《気象系BL》

第10章 always


札幌公演の前日。リハーサルが終わった後、控え室で翔くんに声をかけた。

「翔くん、話があるんだけど、後で部屋に行っていい?」

「話?今じゃ駄目なのか?」

「うん。まだもうちょっと残ってやることあるから、終わってからゆっくり話したい」

「…分かったよ…待ってる」

「ありがと、じゃあ後で」



急いで仕事を終わし、シャワーを浴びてから翔くんの部屋に向かった。

部屋のドアをノックすると、翔くんがドアを開けてくれた。

「お疲れさま」

翔くんが笑顔で俺を迎えてくれた。

「ごめんね、疲れてるのに」

「いや、大丈夫…俺より松潤の方が疲れてるだろ?」

「そんなことないよ。リハは俺見てることの方が多いし…既に何ヵ所か回ってるから、そんなに修正点もない」

「そっか…まぁ、中入れよ。何飲む?」

「水でいい」

「水?アルコールじゃなくていいのか?」

「うん…酔う前に、翔くんとちゃんと話がしたいから」

「…なんだよ、改まって…」

なんとなく分かってるんでしょ?表情固いもんね…

翔くんにしてみれば、聞きたくない話なんだろうけど、止めてあげないよ。

ソファーに座った俺の前に、ミネラルウォーターのペットボトルを置いて、離れた位置に座る翔くん。

何も言わずに、少し俯いたまま俺が話を切り出すのを待っている。

「翔くんありがとね。今回のツアー、翔くんのお陰で良いもの作れたよ」

そう言うと俺の顔を見て

「俺は何もしてないよ…全部、お前の力だよ」

「ううん。翔くんが支えてくれたから頑張れたんだよ。
だからさ、これからも俺のこと支えてくれないかな?」

「もちろん、嵐の為に頑張ってくれてんだからいくらでも支えるよ?
他の3人だって手伝ってくれるよ」

「違うよ…メンバーとして支えて欲しいんじゃない。
『櫻井翔』個人として、俺を支えて欲しいんだ」
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