第9章 言葉より大切なもの
〈翔サイド〉
やっぱり俺の体おかしいんだ…
智くんに触れられるだけで、こんなに気持ちいいなんて。
恥ずかしいとか怖いとか、そんなことどうでもよくて…
更なる快感が欲しくなって、夢中で智くんを求めた。
智くんはそんな俺に優しく応えてくれた…
智くんのに抱かれてる間、俺に無理をさせないように大切に扱われた記憶しかない。
智くんとひとつになれた幸せだった瞬間…
涙が溢れ止まらなくなった俺を、優しく抱きしめ『翔、愛してる』って囁き続けてくれて…
そんな事されたから、嬉しくて余計に涙が止まらなくなった。
寝るときも、抱きしめて寝てくれたんだけど、朝起きたら智くんの胸の上にいて…
夜中にふと目が覚めたとき、智くんが幸せそうな寝顔をしてたから近くで見たくて
胸の上に頭を置いて見詰めてたんだけど、智くんの心音が聴こえてきたら、安心してそのまま寝ちゃってた。
起きてから智くんが夕べの話をするから、思い出して恥ずかしくなって、誤魔化す為にキスをしたのに
結局、盛り上がって朝から抱かれてしまった…
そして少し後悔…
今日、収録あるんだよなぁ…俺動けなかったらどうしよう…
智くんも申し訳なさそうに謝るけど、俺も止まらなくなっちゃったしなぁ…
まぁ同意ってことでしょうがない。
少しでも長い時間休めるようにって、ここから一緒に収録に向かう事にした。
洋服も、上だけだったら智くんの服借りられるし…
ソファの上で智くんの膝を借りて横になると頭を撫でてくれた。
気持ち良いいのと疲れてるので、すぐに眠りに落ちた。
智くんが優しく起こしてくれたから、お礼にキスしたんだけど…
智くんが少し困ったような顔をしたのは何でだろ?