第9章 言葉より大切なもの
翔くんが俺の事を好き?
いや、それは昨日も聞いた…人としては好きだと…
でも、今のこの状況で敢えて言うことかな…
聞くのが怖いけど、勘違いして喜んだ後やっぱり勘違いでしたが一番落ち込む。
「翔くん、その好きってどういう意味の好きなのかな?」
そう聞いた途端、翔くんの顔は真っ赤に染まった。
「…智くんが俺を好きだって言ってくれてるのと同じ好き…」
そう言うと視線を外した翔くん…
視線は外されたけど嫌われてない…
さっきもそういうこと?
恥ずかしくて目が合わせられないなんて…恥じらってる翔くん、可愛すぎるだろ。
何も言えずにいたら、翔くんが不安そうな顔で俺を見た。
「…智くん、もう遅いかな…
自分勝手な俺のこと嫌いになった?」
「そんな事あるわけないだろ?
俺、言ったよね?これからも翔くんの事好きでいるよって」
そう言うと翔くんは、嬉しそうに微笑んだ。
「良かった…」
「でもなんで急に?」
「ニノと松潤に話聞いて貰った…」
「ふたりに?なにを聞いて貰ったの?」
「今日、俺が思った事全部…
朝、智くんが目を合わせてくれなくて悲しかった事、撮影してる時、恥ずかしくて、今度は智くんの目が見れなくなった事…
そしたらあのふたりが昨日までのふたりと一緒だって教えてくれて…
なら答えはひとつでしょ、って」