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片恋 《気象系BL》

第9章 言葉より大切なもの


「ごめん、ありがとニノ」

「答え見つかったみたいだね」

ニコッと笑うニノ。

「うん…ニノと松潤のお陰だよ」

俺も笑い返した。

「今まで翔さんと大野さんがしてきてくれた事に比べれば、ささやかな恩返しですよ」

「ううん。大切なものに気づかせてくれたんだ
これ以上大きな恩返しはないよ」

「それでどうすんの?翔くん
リーダー誤解したままだよ?
気にするなとは言っておいたけど、翔くんの口から言ってあげないと納得しないと思う」

「智くんに自分の気持ち伝えたい…
けど、今の俺に出来るかな…
智くんの顔を見ることも出来ないのに…」

「翔さん、俺今でも潤くん見るの恥ずかしいんだ。
でも潤くんから『見てくれないの悲しい』って聞いたから、俺が恥ずかしいのどうでもよくなった
自分が恥ずかしいより、好きな人を悲しませる方が嫌だもん
だから翔さんも大野さんの事好きなら大丈夫だよ」

そうだ、今まで散々智くんに甘やかされて来たんだ…

いつまでも智くんから一方的に優しくしてもらってる場合じゃない。

今度は俺から智くんに『好き』な気持ちを送らないと…

「うん、ありがとうニノ
俺、ちゃんと智くんに伝える」

「頑張って翔さん」

「早く伝えてあげた方がいいんじゃないの?
この時間だったらまだリーダー起きてるでしょ」

時計を見るとまだ22時前…

「迷惑じゃないかな…」

「迷惑な訳ないじゃん
翔くんはまだ分かってないな
リーダーは、翔くんのすることなら何でも許せるんだよ?
しかも翔くんから会いたいなんて言われたら、迷惑どころか喜んじゃうよ」

「ありがと松潤、俺智くんに電話してみるよ」

携帯を取りだし智くんの番号をタッチする…

心臓がドキドキし始めた…頑張れ俺。

コールが鳴り出すとすぐに智くんの優しい声が聞こえた。

『もしもし、翔くん?』
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