• テキストサイズ

片恋 《気象系BL》

第9章 言葉より大切なもの


なんだか今日の智くんは声が掛けづらい。

目に見えないバリアを張られてる感じ。

機嫌が悪そうにも見えないんだけど…違和感を感じる。

「…智くん、何か調べもの?」

「うん、釣り情報」

「釣り行く予定あるの?」

「いや、ない」

会話が続かない…その前に智くんが顔を上げてくれない。

いつもだったら優しい笑顔で俺の質問に答えてくれるのに…

顔を見て話さないくらい他の人にされても気にならない程度の事なんだろう。

現にニノなんかはゲームをしながら会話してたってなんとも思わないし…

あ~、でも松潤はそんなニノの態度に怒ってたなぁ。

松潤曰く悲しいって…

今、正に俺もそんな気分…

いつもと違う智くんの態度が寂しくて悲しい…

松潤がニノに突っ掛かっていたの、なんか分かるかも…

でも、これってたぶん俺のせいだよね…

昨日、智くんの気持ちに応えられないって言ったから…

今まで通り接して貰おうなんてきっと甘い考えなんだよね…

智くんがいつも優しくしてくれるから、今回の事も忘れてくれって笑ってくれたから、その優しさに甘えてるんだ。

本当なら一緒にいることだって智くんには嫌なんだろうな…

これから先、ずっとこんな感じになるのかな…
/ 592ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp