第8章 とまどいながら

「俺のことは？」

「相葉さんのこと？」

「俺のことも作戦たててた？」

「相葉さんになんで作戦なんか…」

「実際ニノは俺のことどう思ってるの？」

「相葉さんはバカで単純でお人好しでミラクルを起こす人」

「そういうことじゃなくて、てかさ、それも俺をかわすための作戦？
ニノは俺がニノのこと好きなの分かっててそれでも何も言わずに接してたんだよね？
それってさぁ、俺がニノのこと好きなこと俺に気付かせたくなかったから？
友達としては一緒に居てくれるけどそれ以上の気持ちには答えられないから？」

はぁ～と、ため息をつく相葉さん。

「俺、もしかしてニノにも迷惑かけてたの？」

今にも泣き出しそうな顔をする…

そんな顔させたい訳じゃなかった。

今回、俺と大野さんの仲を疑ったこと少し反省して貰おうと思っただけなのにそんなふうに考えさせてしまってたんだ…

まさか相葉さんがこんなに悩むなんて、俺、相葉さんのことも見誤ってた…

ごめん、相葉さん…俺が思ってた以上に相葉さんは俺のこと好きでいてくれたんだね。

そう思っても俺はやっぱり素直に言葉に出来ない…

だから、俺は俺のやり方で気持ちを伝えるよ…

相葉さんの頬を両手で包み俺の方を向かせた。

「…ニノ？」

相葉さんの問いかけを無視し、そっと唇を重ねすぐに離れた。

目を見開く相葉さんに

「もうひとつ有りました
相葉さんは超鈍感な人です」

そう言って微笑んだ。