第8章 とまどいながら
「だってさっき相葉くんに抱き付かれてたときのニノ、嬉しそうな顔してたもん
相葉くんが止めに入ってくれて嬉しかったんでしょ?」
そう、さっき相葉くんの声が聞こえて相葉くんの方を見たとき、相葉くんの腕の中で嬉しそうに微笑んだニノがいた。
一瞬だけだったけど見逃さないよ?
天の邪鬼なんて言ってるけどニノだって素直になってる時があるんだよ?
嬉しいことがあれば心が勝手に反応するんだ…
それに自分で気がついてないなんて、ニノも可愛い所あるよね…
言わないけど今だって頬紅くなってるよ?
十分素直だと思うけどね?
「私のことはいいですから」
「相葉くん、ニノのこと本当に大好きなんだからね?」
「分かってます…」
そう言うと益々紅くなるニノ。
ほら可愛い。
相葉くんは気持ちを伝えたんだ、後は相葉くんがめげずにニノにアタックすればいい…
まぁ、それも心配する必要なんてないんだろうけど…
今までだって、ニノに振り回されながら一番側にいたんだから。
「翔さん、なに笑ってるんですか?」
ニノに突っ込まれ、自分が笑ってることに気がついた。
ふたりの未来を想像したら自然と笑みが溢れた。
「ん~、なんでもないよ
さぁ、仕事仕事」
ニノの肩をポンと叩き歩きだした。