第2章 Kiss からはじめよう
「…翔さん、何かありました?」
「へっ?…なんもないよっ!」
「そうですか…なんかいつもと様子が違うので」
ニノってなんでこんなに鋭いんだ⁉
内容が内容なだけに誰にも言えないしなぁ…
まぁ、今更キスされるぐらいどうってことないんだけど、相手が誰か分からないと落ち着かない…
とりあえず今は仕事に集中しないと!
着替えを終えスタジオに入った。
「あー!今日はよろしくお願いしますっ!」
今日のスタジオゲストは上島さんだ。
「竜さん、よろしくねぇ」
「大ちゃん、よろしく‼」
上島さんが嬉しそうに智くんに近づき話始めた。
「大ちゃん、今度また飲み行こうよ~」
「いいよ~、いつでも大丈夫だから連絡頂戴~」
仲良さそうだな。
飲みに行くって話は聞くけど、頻繁に行ってんだ…
智くんって社交的なイメージないけど意外と芸能人と交流あるんだよな…
もう20年位の付き合いになるけど、プライベート全く知らないなぁ…
上島さんと話を終えた智くんが戻ってきた。
「智くんっていつでも飲みに行ける人なんだ?」
「相手と気分によるよ~
竜さんだったら気兼ねなく飲めるし、ダメな時も断りやすいから」
ははっと笑う。
「翔くんは?すぐ飲みに行ける人?」
「ん~、大体予定入れてから行くタイプかな?
店の予約とかもあるし」
「翔くんらしいなぁ
じゃあ翔くん誘うときはアポとらないと無理なんだね?」
「アポって、そんな大袈裟な!
予定がなくて店考えなくていいなら当日の誘いでも行くよ」
「へぇ、そうなんだ」
「家帰っても一人だもん
断る必要ないじゃん
まぁ、相手によるけど」
「…俺は?」
「えっ?」
「俺が誘ったら行ってくれる?」
「あぁ、まぁメンバーの誘いなら行くかなぁ?」