第8章 とまどいながら

今回の件はやっぱりモタモタしてた大野さんが発端でしょ。

隠すなら翔さんのように徹底的に隠さないと…

それなのに翔さんに当たるって俺的には許せないよね。

俺は何度も助言したよ？

俺もね、翔さんの気持ちが分かってればもう少し強引に進めたんだけど、だから見抜けなかった俺も多少責任は感じてる。

まぁ、おふたりには幸せになってもらいたいから少し反省してもらったらその後はちゃんと大野さんに翔さんをお渡ししますよ。

「大野さんが怒ったことは気にしなくていいと思いますけど？」

「ううん、駄目だよ
俺たちの仕事は見られる仕事なんだから…
気をつけるのは当たり前なのに」

「翔さんは真面目ですね～
でもそれで言えば今回最も駄目なのは相葉さんでしょ？
付けた張本人なんだから
あの人こそ反省してもらいたいですね？」

「相葉くん、あの時酔っぱらってたし落ち込んでたから」

「何か落ち込ませるようなことありましたっけ？」

「あの日のふたりの会話聞いて、ふたりは絶対付き合ってるって」

「会話？そんな会話ありました？」

「ふたりが寝不足で智くんがしつこかったって…」

「そんなことだけで？
それでふたりの仲を疑うって、相葉さん意外と想像力豊かなんですね？
的はずれではありますけど」

「でも、俺も少し疑ったし…
智くんのこととなると冷静に判断できなくなるんだよ」

そう言ってはにかむ翔さんは可愛いな。