第8章 とまどいながら
会話と言えば大野さんもだ。
今日の朝の翔さんと相葉さんの会話を聞いて勘違いした。
「そういえば、今朝、翔さんが相葉さんに謝りながら湿布貼ってたでしょ?
あれ、どういうことですか?」
「あぁ、あれ?昨日相葉くん家で飲んでそのまま床で寝ちゃったの
俺、寝相悪いじゃん
夜中、相葉くんに思いっきり蹴り入れちゃったんだよね」
そんなことで…
はぁ、なんでこんな些細なことで拗れるかなぁ…
「思い込みって判断を鈍らせるんですね」
「なに?思い込みって?」
「大野さんも翔さんと相葉さんが付き合ってると思ってたので、昨夜ふたりが熱い夜を過ごしたのかと…」
そう言うと翔さんは顔を紅くして
「えっ?俺たちそんな風に見られてたの?」
「えぇ、まぁ。
ただ相葉さんが腰痛めてその原因が翔さんってだけなんですけどね…
だから思い込みは勘違いを生むんだなぁ、と」
その後のキスマーク発見だったから大野さんも気持ちを押さえられなかったんだろう…
タイミングも悪かったんだよなぁ…
「そうだね…これから気をつけないと
でも、智くんにそんな風に見られてたなんて…」
哀しそうな顔をする翔さん…
そうだよね、好きな人に疑われるなんて哀しいよ…
その気持ちはよく分かる…