第8章 とまどいながら
「それで、なんで相葉さんは翔さんにあんなベッタリになったんです?」
「あ~、えっと、ちょっと相談に乗ってて…」
ニノの事で相談されてたなんて言えないよな…
ニノがじっとこちらを見てるから思わず視線をそらした。
「翔さん、その相談って私と関係ありませんか?」
「えっ?なんで?」
「なんとなく相葉さんの相談内容が分かってきたので」
二コッと笑うニノがある意味怖い…エスパーじゃないよな?
「心配しないでください、私は普通の人間ですよ?」
だから、その鋭さが怖いんだって…
「今までのことを振り返ればわかりますよ
私が大野さんの相談を受けるようになってから相葉さんは翔さんに相談を始めた
最初は私が大野さんに掛かりっきりだから私に相談出来なくて翔さんに相談したのかと思ったんですけどね
今日、私と大野さんが付き合ってたらおふたりも付き合おうって話が出てると聞いたのでなんとなく察しがつきました」
「それだけで?」
「はい、翔さんが大野さんを好きなことは相葉さん知らないでしょ?
知ってたらさすがにいたずらでもキスマークなんてつけないですもんね?
じゃあ、なんで私と大野さんが付き合ってたらふたりも付き合うのか?
答えは簡単です
傷心の相葉さんがひとりで耐えられないから
じゃあ、誰に失恋したのか?
私しかいないでしょ?」
自信満々に言い切るニノ。
やっぱり昔から相葉くんの事はニノが一番分かってるんだね。