第8章 とまどいながら
廊下に出ると腕をほどいたニノ。
「ごめんね、翔さん、嫌な思いさせちゃって」
「…分かってやってるんだよね?」
「はい、責任は私が取ります」
「話に乗った俺にも責任はあるからそんなことはどうでもいい
ただ、誰かが傷つくのを見たくない…
大丈夫なんだよね?」
「大丈夫ですよ…」
ニノが真剣な顔で見つめてくるから
「分かった。ニノのこと信じる」
って言ったらニノが微笑んだ。
「では行きますか」
駐車場に行くとニノのマネージャーが待ってて
「お疲れさまです
今日は櫻井さんなんですね」
「そう、もう大野さんの相手はしなくて済みそうだから大野さんが乗ってくことなくなると思うよ?」
「そうなんですか…
そういえば、最近相葉さんがありませんね?」
「あぁ~、あの人は翔さんに甘えてたから
もう少ししたらまた乗せてくことになると思うけど…ふふっ」
ニノが可笑しそうに笑った。
ニノ?何考えてんの?
そんなこと思ってたら不意にこちらを向いて
「あ、翔さん、夕食何か食べたいものあります?」
「特にはないけど」
「じゃあ、適当にデリバリー頼みますね?」
スマホを取り出して電話をかけ始めた。
ほんとニノって読めないなぁ。