第2章 Kiss からはじめよう
ガチャッ
「………おはよ~」
ほゎんとした空気を纏って智くんが入って来た。
「おっ、噂をすれば
おはよ、リーダー」
「なに?噂って?」
「珍しく大野さんが遅いから、相葉さんが心配してたんです」
「あ~、ごめんね?相葉ちゃん」
「ううん、大ちゃんが無事なら問題ないよ!」
相葉ちゃんが笑顔で答える。
「でも、ホントに珍しいですよね?
渋滞でもしてました?」
「ん?いや、スタッフさんと次のロケの打合せしてたから
だいぶ前に来てはいたんだよ」
「あ~、そうなんだ
ニノが荷物もないって言ってたから
楽屋寄らないで直で行ったの?」
松潤が不思議そうに聞いた。
そうだよな。いつも一度楽屋に寄って荷物置いてから打合せに行ったりする。
なんで荷物置いて行かなかったんだろ?
「今日、俺荷物ないんだ」
「荷物がない⁉」
松潤がびっくりしてる。
そりゃそうだよな。
俺はもちろん、松潤もニノも相葉くんだって
中身は違えど鞄は持ち歩いてる。
「うん、仕事これだけだし、財布と鍵と携帯だけだったからコートのポケットに入れて来ちゃった」
みんな驚き顔だけど、俺は智くんらしいなぁと思った。
できるでけ荷物持ちたくないんだよね?