第8章 とまどいながら
ニノと相葉くんと松潤がメイクに行った。
智くんはソファーの上でまだ寝ている。
夕べよっぽど眠れなかったのかな?
二日酔いって感じでもない…
ニノとふたりで遅くまで何してたの?って聞くことも出来ない。
何か悩んでる?
以前は悩みがあれば俺に相談してくれてたのに、最近はニノばっかりだね…
もう俺じゃ頼りない?
寝ている智くんにそっと近づき髪を撫でた…
「…ん、」
「智くん?そろそろ起きてメイクに行かないと」
「ん、もうそんな時間?」
「うん、他の3人が行ってだいぶ経つからそろそろ戻って来ると思うよ」
「う~ん、起きるかぁ」
智くんがソファーの上で寝転んだまま伸びをした。
「大丈夫?かなり熟睡してたけど」
智くんは勢いよく起き上がって笑顔を見せる。
「大丈夫!」
笑顔なんだけど、いつもの笑顔と違う気がする。
「智くん、なにかあった?」
「なんで?なにもないよ?」
「そう?ならいいんだけど…」
「翔くんこそ何かあったんじゃないの?」
探るような目で聞き返されたけど、特に変わったこともないし…
「特には何もないけど?」
「そうなの?何かいいことあったんじゃないの?」
「いいこと?何もないけど、なんでそんな風に思うの?」
「…いや、聞いてみただけ
何もないならいいよ…」
智くんの目が寂しそうに見えるのは気のせいかな…