第7章 turth
翔くんの車に乗せてもらいテレビ局を出た。
翔くんとする初めてのことだらけで何をしてても楽しい。
翔くんの運転する車の助手席に乗るのも、助手席から運転する翔くんを見るのも、途中スーパーに寄ってふたりで買い物するのも全部初めて。
ふたりでいればなんでも楽しいんだね。
運転してる翔くんの横顔を見てると自然に笑顔が溢れちゃう。
「智くん、どうかした?」
「ん~、翔くんと一緒にいられて嬉しいなぁと思って」
「…智くんてそういうこと言う人だったっけ?」
そう言う翔くんの頬はうっすらピンクに染まってる。
「今までは言わなかったかなぁ
でも、今は凄く言いたくなった
翔くんは?俺と一緒にいても嬉しくない?」
「…う、れしい…」
顔を紅くして一所懸命言葉にしてくれる照れ屋な翔くんが愛しい。
こんな身近にこんな幸せがあったなんてすっげ~不思議。
世の中にも気がつかないまま過ごしてる人たちがいるんだろうなぁ…もったいない。
あぁ、だからニノと相葉ちゃんが教えてくれたのか。
あのふたりには超感謝だな、後でお礼しないと。
マンションに着いて駐車場に車を停めた。
翔くんと荷物をひとつずつ持って歩く。
エレベーターに乗ると空いてる手で翔くんの手を握った。
「智くん⁉誰かいたら…」
翔くんが慌てて手を引こうとするから力を入れた。
「大丈夫だよ、誰かいたら離せばいいでしょ?」
俯いて頷いてくれる翔くんが可愛かった。