第2章 Kiss からはじめよう
「翔さん、コーヒー飲みます?」
ニノがイスから立ち上がり、楽屋にあるコーヒーを入れ始めた。
「うん。飲む」
「カフェオレでいいですか?」
「うん、ありがとー」
「ニノちゃん俺には聞いてくれないの~?」
「はいはい、飲みますか?」
「飲む~っ‼」
「ホントにイチイチうるさいですね⁉」
嫌そうな顔してるけど、聞く前からコップ3個用意してたよね?
何だかんだで、優しいんだから。
「はい、翔さん」
ニノがコップを渡してくれた。
「ん、サンキュー♪」
「はい、相葉さん」
「ありがとー!」
ニノがコップを持って自分の席に戻ろうとしたらドアが開いた。
「……おはよ……」
「おはよ~、松潤!」
「おはようございます、潤くん」
いかにもテンションの低い松潤が入って来た。
松潤がテンション低いのはいつものことだけど、今日はいつもにまして機嫌が悪そうだな。
「おはよ、松潤」
ニノの脇を通って松潤がこちらに向かってきた。
「潤くん、昨日遅くまで飲んでました?」
「ん~?あぁ、昨日斗真と飲んでたら斗真が以前共演した大御所さんと会っちゃって、朝まで付き合わされた…」
松潤がドカッとイスに座り込む。