第7章 turth
「えぇっと…なんとなく今はいないかなぁって…」
この前と同じで相葉ちゃんがちょっとぎこちない…?
そんなことを思っていたら玄関のドアが開く音がした。
「ああ、来た来た」
相葉ちゃんが立って玄関に向かう。
呼び鈴も鳴らさず勝手に入ってくるような相手って誰だ?
「お待たせ~」
相葉ちゃんが両手にスーパーの袋を持ち戻ってきた。
その後ろに付いてきたのは
「ニノ?」
「お疲れさまです、大野さん」
にこっと笑って俺の向かい側に座った。
相葉ちゃんは袋を持ったままキッチンへ入る。
「すぐ用意するからちょっと待っててね」
「ニノどうして?」
「大野さんと話がしたくて」
そう言うとまたにこっと笑った。
どういうこと?話をしたいのは相葉ちゃんじゃないの?
なんでニノが…
ニノには相談できないって言ってたのに。
その後は何も聞けず相葉ちゃんが戻って来るのを待った。
相葉ちゃんはニノの隣に座りトレーにのせてきた食べ物や飲み物をテーブルに置く。
「じゃあ、乾杯しよう!」
缶ビールを手渡されプルタブをあけた。
「「乾杯!」」
相葉ちゃんとニノに続いて缶を挙げる。
「…乾杯」
今の状況が理解できずに美味しそうにビールを飲むふたりを見つめた。