第7章 turth
<大野サイド>
仕事が終わり楽屋に戻ろうと歩いていたら相葉ちゃんに呼び止められた。
「大ちゃん、今日時間ある?」
さっきの事もあり相葉ちゃんの顔がまともに見られない。
でも、このままにもしておけないし…
「空いてるよ…」
「じゃあ、俺んち来ない?」
「相葉ちゃん家?」
「うん、色々話し聞きたいし」
「…わかった」
俺は覚悟を決めた。
翔くんが誰かに話すとは思えないけど、俺から翔くんにキスしたのは事実で…
俺の中に翔くんに対して今までとは違う感情が生まれてきているのも事実で…
相葉ちゃんにちゃんと謝った上で、もう協力はできないと伝えよう。
だって、俺も翔くんのことが好きだから…
あれからずっと考えてた。
なんであんなことしたのか…
最初は翔くんの為に何かしたい、翔くんを癒したい…
大切なメンバーだから助けたい、そう思った。
でも違ったんだ…
翔くんから目が離せなくなった…
見てるだけでドキドキして苦しいのにそれでも目が離せない。
翔くんのすべてに目も心も奪われる…
番組収録中も翔くんの笑顔、しゃべる口許、そして些細な仕草…
イチイチ反応してしまう自分がいた。
こんなに急激に翔くんを意識するなんて…
はぁ~、俺今まで翔くんの何を見ていたんだろう…