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片恋 《気象系BL》

第7章 turth


<大野サイド>

ニノたちが楽屋から出て行ったから翔くんにさっきの話の続きを聞いてみた。

「ねぇ翔くん、膝枕っていつすればいいの?」

「え?そんな本気で考えなくていいよ…
例えばの話したんだから」

「それじゃダメだよ
翔くんのこと助けてあげられないじゃん」

翔くんがひとりきりでしんどい思いしてるなんて知ったからかなんだか俺まで苦しくなってきた。

「その気持ちだけで十分だって」

翔くんは笑って言うけど俺は納得できない。

こうなったら意地でも翔くんに膝枕してやる。

俺は立ち上がって翔くんの前に歩いていった。

「智くん?」

不思議そうに俺を見上げる翔くんの腕を掴み、ソファーまで連れて行って座らせた。

「どうしたの?智くん」

翔くんの隣に座り、腕を引っ張った。

体勢を崩し倒れ込んできた翔くんの頭を膝の上に置いた。

「さ、智くん⁉」

驚いて慌てて起き上がろうとする翔くんの肩を押さえる。

翔くんの目を見つめると

「このままでいて」

と、有無を言わせない口調で翔くんを制した。

翔くんは紅い顔をして俺を見上げてる。

少し潤んだ大きな瞳。

綺麗だな…

翔くんに触れたくて、そっと髪を撫でた。

「あの、これって…」

「翔くんのこと休ませてるの」

「えっと…ありがと…」

翔くんは少し目を伏せ顔は益々紅くなった。

今更だけど翔くんって睫毛ながいんだな…

顔立ちも整ってるし…

翔くんの顔を見つめ続けた。

可愛いなぁ……

っ⁉…可愛い?

また俺、翔くんのこと可愛いって思った?

なんでだ?なんで今日はそんなことばかり…

心臓がドキドキしてきた。
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