第7章 turth
「それがいいんだよ
張ってる気が抜けるって感じで」
「それって、智くんの役に立ててるってこと?」
「そうだね、凄く助かってる
そう考えると俺は一人で頑張ってた訳じゃないんだ…」
「そっか…ならよかった…」
そう呟きながら微笑む翔くんはとても可愛くて一瞬ドキッとした。
それと同時に俺は自分で気づかない内に翔くんに助けられていたことを知った。
俺も翔くんにとってそういう存在になってあげたい…
どうすれば翔くんを助けてあげられる?
「ねぇ翔くん、翔くんがしんどいと思った時に俺、何かしてあげられないかな?」
「智くんが?」
「うん、だって俺ばっかり翔くんに甘えてたら悪いよ」
「別にいいよ、俺は勝手にLINE送ってるだけだもん」
「ん~、でもそれじゃ不公平だよ」
「そんなことないよ、智くんて相変わらず面白いこと考えるね?」
翔くんが可笑しそうに笑った。
「だってさ、俺の方が年上なんだよ?
頼って欲しいじゃん」
翔くんはちょっと考えて
「…じゃあさ、楽屋でちょっと休みたい時に膝貸してくれる?」
意外な答えが帰ってきた。
「それって膝枕ってこと?そんなことでいいの?」
翔くんが少し顔を赤くして頷く。
「いいよ、それくらいお安いご用だよ」
ぱっと顔を明るくした翔くんを見てまた可愛いと思ってじっと見てしまった。
がちゃっ、楽屋のドアが開いた。
「ちょっと待って相葉さん!」
ニノ?
「え?なに?ニノ」
後ろを振り向く相葉ちゃん。
「おはよ、相葉ちゃん」
「おはよー!大ちゃん、翔ちゃん」
相葉ちゃんの後ろからニノが『あいばか』と呟きながら入ってきた。
「…おはようございます」