第7章 turth
「大ちゃん、聞いてる?」
固まってしまった俺に相葉ちゃんが声を掛ける。
「あ、うん、聞いてる…」
相葉ちゃんはニコッと笑うと
「でね、翔ちゃんに告白したいんだけど、翔ちゃん今付き合ってる人とか、好きな人いるのかな?」
「え?俺に聞いてるの?俺、翔くんのプライベート知らないよ?」
「え~、そうなの~?
じゃあさ、ちょっと探り入れてくれない?」
「俺が?」
「だってニノと松潤には頼めないもん」
まぁ、確かにあの二人には頼みづらいよなぁ。
それにしても相葉ちゃんが翔くんのこと好きなんて…
「大ちゃん?」
「あぁ、ごめん…
で、翔くんに聞けばいいの?」
「ハッキリは聞かないで欲しいな~」
「なんで?」
「バレたら恥ずかしいじゃん!」
「じゃあ、どうすればいいの?」
「翔ちゃんを観察して欲しい」
「観察?」
「そう。さりげな~く探って?」
爽やかな笑顔で難しいことを言う。
「ん~、わかった。
出来るかわからないけどやってみるよ」
「ありがとー!」
満面の笑みで答える相葉ちゃん。
相葉ちゃんが翔くんのこと好きだなんて…
なんだろ…ちょっと胸が痛む…
そして今まで思っていたことを口に出した。
「それにしても意外だったな~」
「何が~?」
相葉ちゃんがジョッキに口をつけながら聞く。
「俺、てっきり相葉ちゃんはニノが好きなんだと思ってた」
「っ⁉げほっ!」
相葉ちゃんが飲んでたビールを吐き出した。