第6章 君のために僕がいる
「わかった…翔くんが大丈夫ならいいよ」
俺も微笑み返した。
翔くんの肩に手を起くと翔くんは瞼を閉じる…
ゆっくりと近づき翔くんの柔らかい唇にそっと触れるだけのキスをした…
一瞬触れただけのキスなのに翔くんとのキスはとても甘くて…
離れると翔くんはゆっくり瞼を開く…
その瞳はキラキラしていて頬はピンクに染まっていた。
もう一度触れたい…
一度知ってしまった甘い蜜に引き寄せられるように再び翔くんの唇に触れた…
今度はしっかりと味わうように何度も何度も啄むようなキスをした。
キスを繰り返すうちに体が熱を持ってくる…
翔くんの背中に腕を回し抱きしめた…
「ふっ…んっん…」
翔くんから吐息が漏れ角度を変えながら舌を差し入れた。
翔くんの舌を追いかけ絡ませる…
翔くんもそれに答えてくれる…
「んっ、んんっ…」
何度も離れては再び絡まり合うキスに脳が痺れた。
いつの間にか翔くんの腕も俺の首に巻つき、もはや理性をなくした俺はひたすら翔くんとのキスに酔いしれた…
「んんっ、ふっ…ん」
翔くんの苦しそうな喘ぎ声…
唇を離し翔くんの顔を見ると紅潮しきった頬と開き切らない瞼の奥には潤んだ瞳…
唇からは繰り返し漏れる吐息…
そのすべてに心を奪われ目が釘付けになる。
翔くんの瞳から涙が零れた。