第6章 君のために僕がいる
翌日は5人でのレギュラー番組の収録だった。
楽屋では相変わらず大野さんと翔さんが並んで座ってる。
たまに目線を合わせ微笑み合ってるふたりは恋人同士にしかみえないんだけど…
楽屋の隅で潤くんに小声で話しかけた。
「昨日大野さんに聞いたんですが、あのふたりまだ付き合ってないそうです」
「は?なにやってんの?リーダー」
潤くんが驚いた顔をする。
「ですよね?自分は翔さんにとって恋愛対象じゃないなんて言ってるんですよ」
「信じらんね…
ニノの言う通りまだ決まってないんだな…
チャンスありか」
「ふふっ、そんなこと言って
ふたりの邪魔する気はないくせに」
「まぁね、選ぶのは翔くんって決めてる時点で俺たちに勝ち目ないだろ?」
「そうなんですよ
だからちゃっちゃとくっついてくれればいいのに」
「だな、でも俺たちが口挟むのもなぁ」
「そうですね…」
「あ、そういえば今日のスタジオゲスト、南田だって知ってた?」
「え?そうなんですか?
それは注意しないと」
「まぁ、収録中はさすがに何もしないだろ?」
「だといいんですけど」
不安はあったがカメラが回っていればあいつも手はだせないだろう。
それ以外は俺たちが守ればいい、なんて考えていたが…
俺たちの考えは甘かった。