第6章 君のために僕がいる
<ニノサイド>
あれからひとつき、今でも大野さんはほぼ毎日翔さんの家で過ごしているようだ。
そのお陰か翔さんはだいぶ落ち着き、人に触れられても具合が悪くなるようなことはなくなってピンの仕事も一人で行けるようになった。
ただ問題は翔さんの色気が以前よりも増していることで、その原因はやはり大野さんなんだろうな…と思っている。
大野さんも心配なんだろう。
楽屋の外に出るときは大野さんが翔さんの側にいることが増えた。
一人の仕事の時はマネージャーに口煩く注意してるようで様子を伺う電話も頻繁に入れてるとのこと。
なのに我々に遠慮しているのかふたりは今までとほぼ変わらない態度で接してて。
楽屋にいるときは大野さんの隣に翔さんが座ることが定着したけど、だからといって何をするわけでもなくただ隣に座ってお互いがそれぞれのことをして過ごしている。
潤くんや相葉さんも気にはなっているみたいだけど直接聞くことはできてない。
我々もふたりが付き合い出したと思ってはいても報告がないのは寂しいもので…
今日は大野さんとのふたりの取材。
それとなく聞き出してみようか…なんて思っていたのに大野さんの話す内容は意外なものだった。