第6章 君のために僕がいる
<大野サイド>
マネージャーの車で翔くんのマンションに送ってもらう途中俺のマンションに寄って貰った。
「翔くんちょっと待ってて荷物取ってくる」
「うん、…でも智くん迷惑じゃない?
2日も続けて泊まって貰うなんて…」
「迷惑じゃないよ?
翔くんが望むならしばらくの間翔くんの家に泊めて貰ってもいいし」
ほんとのことを言うとその方が安心できる。
おそらく翔くんの状態が2、3日で戻ることはないだろう。
どのくらい時間が掛かるかわからない。
せめて人に触れられても怯えなくなるくらいまでは一緒にいてあげたい…
それを翔くんが望んでくれるなら、俺はいくらでもそばにいてあげるのに…
「…ほんとにいいの?」
翔くんが不安そうに聞いてくるから
「昨日も言ったでしょ?
翔くんがしてほしいことはなんでもしてあげるよ?」
「…ありがと」
安心したように微笑む翔くんはとても可愛かった。
荷物を取りに行き、スーパーで買い物を済ませ翔くんのマンションへ向かう。
昨日からの疲れが出たようで翔くんは車の中で寝てしまった。
俺の肩に寄りかかり安心仕切った顔で眠る翔くん…
この平穏な時間がずっと続いてくれればいいのに…