第6章 君のために僕がいる
<ニノサイド>
魘されるって…やっぱりショックは相当なものだな…
今日仕事にこられただけでも良しとしないと。
「あまり眠れてないんじゃないですか?」
「添い寝したらその後はなんとか朝まで眠ってくれたから」
「…大野さん、一緒に寝たんですか?」
「え?あ、うん、翔くんに頼まれて…ごめん」
大野さんは抜け駆けしたことを怒られると思ったらしく謝ってきたが、俺としては潤くんや相葉さんを拒否した翔さんが一緒の布団で寝たことに驚いてたんだ。
「今日の衣装お持ちしました」
ドアがノックされスタッフさんが入ってきた。
「着替えお願いします」
「はい、わかりました
翔さん準備しましょ?」
「うん」
翔さんが椅子から立ち上がって、衣装を手にした。
着替えているとマネージャーが来て
「櫻井さん、メイクさんに借りてきました
これ使ってください」
机に置かれたのはコンシーラーだった。
「ありがとう」
着替えを終えた翔さんが手に取った。
鏡の前に立ち痣を見る。
昨日のことを思い出してしまうんじゃないかと心配になって
「翔さん、私が塗ってあげましょうか?」
と声を掛けたけど
「ううん、自分でやるから大丈夫」
と、にっこり笑って断られた。
その時は強い人だなと思ったんだけど本当の理由は別にあった。